在宅ワークにたどり着くまで

「在宅ワークで自由な暮らしを!」
そんな言葉に惹かれて、何度も心を動かされ、もがいてきた私ですが、
現実は思っていたよりずっと泥くさくて、迷い道の連続でした。

この記事では、私が在宅ワークにたどり着くまでのリアルな道のりを振り返ります。
「夢を叶えたキラキラストーリー」ではないけれど、
それでも今、自分に合った働き方を自分の手でつくれていると思っています。

同じように「働き方を変えたい」「在宅ワークに興味がある」と感じているあなたへ。
ほんの少しでも、ヒントや安心を届けられたら嬉しいです。

こんな人に響く記事です
  • 在宅ワークに興味があるけど何から始めていいかわからない人
  • 子育て中でキャリアに悩んでいる人
  • スクール広告に不安や疑問を感じている人
  • 「自分には無理かも」と思っている人

「在宅ワーク」の魅力

そもそも、私は「在宅ワーク」について、強い思いを抱いています。

外で活発に遊んだり、みんなで集まったりするより、むしろ家でひとり静かに過ごすほうが心地よいタイプでした。
人と話すのは嫌いではないけれど、毎日それを続けるのは疲れてしまう。自分でも気づかないうちに、気を使いすぎてしまうタイプでもありました。

社会人になる前から、「ひとり黙々と作業するような仕事」にあこがれを抱いていました。
自分もそんな働き方ができたら…と夢見ていたのです。

そして、子どもを産んだことが、私にとって大きな転機となりました。
育児に追われる日々の中で、どうしても「働きやすさ」を求める気持ちが強くなり、自然と「在宅ワーク」に惹かれるようになったのです。

最初の挑戦は、育休中のWEBデザインから

はじめて「在宅ワーク」に本気で向き合おうとしたのは、社会人2年目、育休中のことでした。

当時の私は育児に追われながらも、「このまま主婦だけで終わりたくない」と焦りのような気持ちを抱えていました。

そんなとき目に飛び込んできたのが、ネットにあった『未経験から3ヶ月でWEBデザイナーに!』という広告でした。

当時の私は販売職をしていましたが、実はデザイン系の学校で2年ほど学んだ経験がありました。
だからこそ、「未経験者が3ヶ月でなれるなら、少しは土台のある私にもできるかも…」と、希望の光を感じたのです。

でも、いざ詳細を見てみると…受講料はなんと30万円…!

社会人2年目で育休中の私にとっては、簡単に出せる金額ではありませんでした。

とはいえ、じっとしていられず、本屋で参考書を買って独学を始めました。

でも、もちろんすぐに気づきます。
「2年間学校で学んでできなかったことが、たった3ヶ月の自己流でできるわけがない」と。

自分なりに頑張ってはみたものの、知識はバラバラ、疑問を解決する手段もなく、また手が止まってしまいました。

そしてまた、いつの間にか学習の手は止まりました。これで2度目の挫折です。
(ちなみに1度目の挫折は、学校卒業後にデザイン事務所への就職が叶わなかったこと。当時は応募すらできませんでした…)

次は「形が残るものを」資格取得という選択

2度の挫折を経験した私は、次第に「何か目に見える“証”が欲しい」と思うようになりました。

在宅ワークへの気持ちはまだ消えていなかったけれど、また同じように途中でやめてしまうのが怖かったんです。

そんなとき出会ったのが、「資格取得」という選択肢でした。
資格なら、努力が“形”として残る。
結果が数字で見えるから、自分にも自信がつくかもしれない。そんな期待もありました。

最初に選んだのは、“おすすめの国家資格”として名の上がる「宅建(宅地建物取引士)」でした。

当時、宅建の勉強を始めたことで、日々の勉強に追われることになりましたが、その分、やりがいを感じていました。しかし、結果は不合格。とても悔しい思いをしました。

ですが、その悔しさをバネに、次に挑戦したのが「簿記」でした。
“資格 おすすめ”で検索してふと目に付いたものだったのですが、簿記の学びは意外にも楽しく、少しずつ進めることで自信がついていきました。

毎日コツコツ進めていくうちに、「学ぶ楽しさ」を実感。
そして、簿記3級、さらに2級に合格。
その成功が私にとって大きな自信となりました。

その後、改めて宅建にも挑戦し、無事に合格。
最初の挫折を乗り越えた先に、達成感とともに自分の成長を実感できた瞬間でした。

経理の仕事とフルタイムの現実

さて、資格も取ったことだし、これを活かして「在宅ワークに挑戦!」と思いつつも、現実はそう甘くありませんでした。
子どもを育てながら家計も支えたいと思っていた当時の私ですが、月数万円ならまだしも、しっかり稼げるうえに在宅でできる仕事のスキルはなく、再び外で働く道を選ぶことに。

転職先として選んだのは、簿記2級を武器にチャレンジした「経理」の仕事。
もともと細かい作業や記録をつけることが好きだった私は、「これならいけるかも!」と、未経験ながら思い切って飛び込んでみました。

実際に働いてみると、「仕事そのものは嫌いじゃないけど、正社員の働き方はやっぱりしんどいな…」というのが、正直な感想でした。

毎朝同じ時間に出勤し、集中して働き、帰れば家事と育児。
まるでずっと何かに追い立てられているような日々
「この生活を、何年も続けられるのだろうか?」と、不安を感じることもありました。

経理の仕事自体にはやりがいを感じていました。
数字を整える、仕組みを理解する、黙々と作業に集中できる、そんな時間はむしろ心地よかったのです。
ただ、「この働き方じゃないと続けられないのかな?」という違和感だけが、心の中に残り続けていました。

「せっかく出会えた“好きな仕事”を、自分らしい働き方で続けたい」
その想いが、私の中で少しずつ強くなっていきました。

在宅ワークに出会ったのは、回り道の先だった

正社員として経理の仕事に就いたものの、当時1歳と3歳の子供を育てていた私は毎日ギリギリで、気づけば心も体もいっぱいいっぱい。
頑張ろうと思っていたのに、慣れない閉鎖的な空間に心が疲れていました。

結果的に、1年も続かずに退職。

退職を決めるまでの間、毎日のように求人情報を見ていました。
「今の自分にできる在宅の仕事はないかな」
「もう少し、柔らかい働き方はないかな」
そう思いながら眺めていたとき、ふと目に留まったのが「経理代行」の求人でした。

当時見た応募の必須要件は以下の通り。

応募の必須要件

・社会人経験2年以上
・企業または会計事務所等での経理実務経験、もしくは日商簿記3級以上の資格保有
・PC操作や新しいツールの使用に抵抗のない方

「これなら、今の私でも応募できるかもしれない!」

WEBデザイナーになろうとPC操作を学んでいた経験。
何かを得たいと資格取得した経験。

“在宅ワーク”という働き方に出会えたのは、まさに回り道の先でした。
遠回りしてきたけれど、その分だけ、じっくりと自分に向き合えた時間でもあったのだと思います。

今、あらためて思うこと

在宅ワークを始めたいけど不安なあなたへ。

どんなに小さな一歩でも、自分の気持ちに正直に進んでいけば、きっと道は開けていくと、私は思っています。

在宅ワークというと、「特別なスキルが必要」「自分には無理かも」と思ってしまうかもしれませんが、デザインやIT関連のお仕事のほかにも、事務職の在宅ワークなど、実はいろんな選択肢があります。経理、人事、データ入力、バックオフィスのサポート業務など、未経験からでもスタートできる仕事もあります。

大切なのは、一気に完璧を目指さなくていいということ。
私自身も、焦って遠回りして、何度も立ち止まりながら、少しずつ進んできました。

あなたにも、あなたのペースがあるはずです。
こつこつと、自分なりの歩幅で進めば大丈夫。

心から、応援しています。

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